士業の集客でSV・CVR・ROIを利用する方法とは|弁護士・税理士が受任を増やすために見るべきポイント

Webで集客しようと考えて検索を始めると、PV・CVR・ROIという言葉を必ず目にすると思います。
これらはWebマーケティングにおいて重要な指標であり「この数字を改善すれば集客できる」という文脈で語られがちです。

しかし、税理士・弁護士・司法書士といった士業の場合、これらの数字だけを追いかけていると、本質的な問題を見落とす可能性があります。本記事では、士業ならではの集客方法の考え方を解説しながら、指標となる数字を受任に繋げるポイントを解説します。

目次

PV・CVR・ROIは重要でも、士業集客ではそれだけで判断できない。まずは、3つの指標をおさらい

早速ですが、まずはこれら3つの指標が何を表しているのか、簡単におさらいしてみましょう。

PV(ページビュー)
Webサイトのページが閲覧された回数です。アクセス状況を見るための基本指標で、「そのページがどれだけ見られたか」を示します。

CVR(コンバージョン率)
サイト訪問者のうち、問い合わせや予約などの行動に至った割合です。たとえば100人が訪問して3人が問い合わせれば、CVRは3%です。

ROI(投資対効果)
広告費やポータル掲載費などに対して、どれだけの成果が得られたかを示す指標です。
たとえば、「100万円をかけて、その結果どれだけの売上や利益につながったか」という数値がこれにあたります。

いずれもWeb集客の成果を目に見える数字という形で基準にするための重要な指標です。次は、なぜこれらの指標だけを追うことに問題があるのか考えてみます。

なぜ弁護士・税理士のWebマーケティングは「CVR改善」だけでは伸びないのか

士業のマーケティングにおいて指標だけでは十分とは言えない理由、それは、士業が物販のような「決まった商品の販売」ではないからです。

たとえばECサイトで商品を売る場合、商品の価格や仕様は基本的に固定されています。
カスタマイズができるとしても商品カラーの選択や付属品の追加購入などその場で選択できる内容が多く、訪問者が買うか買わないかを判断するのは、早ければページを見た数分後です。

このように商品が比較的固定されている場合は、顧客が購入に至るまでの動機や行動も一定化しやすくなります。そのため、「似た条件を持つ人」に向けたサイト改善が効果を出しやすく、CVRを指標に改善すれば売上が増えるという因果関係も成立しやすいのです。

しかし、士業はそうではありません。相談内容は人によってさまざまで、一件ごとにヒアリングが必要です。たとえば相続と事業承継では、関わる期間も報酬も、必要な専門性も異なります。

また、問い合わせが来てもそれはゴールではなくスタートラインという特徴もあります。
面談をして、方針を提案して、費用を相談して、初めて「受任」に繋がります。

このプロセスを経て何を受任するかを数字に直して計測するにはあまりにも複雑です。そのため、指標だけでは効果を発揮しにくいのです。

問い合わせがあっても受任につながらないのはなぜか

もう少し士業の集客の特徴に関して考えてみましょう。士業の経営者からすると耳の痛い話ですが「初回相談までしたのに受任につながらない」という状況もよく聞くシチュエーションだと思います。
その原因は実にさまざまです。例えば

  • 別の事務所にも相談しており、そちらが選ばれた
  • 相談してみたが、対応できる内容ではなかった
  • 予算感が合っていなかった

こうした問題が続くときは、Web集客の対策が足りていないというより、ターゲティングやブランディングといった集客の土台に問題があります。つまり、相談者の需要と事務所の方針がずれている可能性が高いということです。
ここでマーケティングの指標だけを追い続けた場合どうなるでしょうか。PV・CVR・ROIといった指標はアクセス数などの計測できる数値を集計するため、ターゲティングやブランディングといった理念や方向性の話しと直結するわけではありません。結果、本当の課題を見逃してしまう可能性があります。

受任率を向上させる指標データの考え方|「誰に選ばれているか」を言語化する

ここまでの話は、指標を無視してよいということではありません。ただ、指標だけで判断するのは得策ではないという話しです。では、他に何が必要になるでしょうか。
それは、指標に表れる共通点を元に、相談者の本音の理解に繋げることです。

PVとCVRはページ単位で比較して見る

まずPVとCVRを見るときは、数字の多さだけを追うだけではなく、それぞれのページをアクセス数と問い合わせ数を基準に下記のように分類してみましょう。

  • アクセスが多く、問い合わせにも繋がっているページ
    事務所の方針と相談者の需要がうまく繋がっているページ。他のページと比較して何が評価されているのかを探ることで集客の安定化を見込める。
  • アクセスが多く、問い合わせには繋がっていないページ
    顧客の興味や関心は高いもの、そのページで問題が解決してしまい、相談する理由が無くなっている、あるいは相談や問題解決に至るまでの情報が不足している。
  • アクセスが少なく、問い合わせには繋がっているページ
    顧客のニッチな需要を掴んでいる可能性が高い。競合との差別化の起点となる可能性がある。
  • アクセスが少なく、問い合わせにも繋がっていないページ
    他のページが避けるべき要素が隠れている。顧客の需要とのギャップの理解に利用する。

このように、共通点ごとに観察して「顧客に選ばれる理由」を考えることが大切です。問い合わせに繋がったページはどのような要素が共通しているのか、反対に、どのような要素が特別だったのか、相談者の考えを想定しながら改善の方向を定めていきましょう。

ROIは「受任」まで追う

WebマーケティングにおけるROIは、「問い合わせ件数」をゴールとしていることが多いかと思います。PVと組み合わせることで導線の理解にも繋がるため、悪くない目標ではあります。
しかし、士業の集客での本当のゴールは問い合わせではなく受任です。

受任につながりやすい事務所には、「なぜ選ばれたか」を言葉にできている傾向があります。

  • どんな状況の人が問い合わせてくるのか
  • そのうち受任になったケースには、どんな共通点があるか
  • 断られたケース、連絡が途絶えたケースには何があったか

日々の実務や相談対応の経験から見えてくる相談者の本音は、受任につなげるための最大のヒントになります。受任率を上げたい場合は、受任件数と合わせてこのような情報もデータとして蓄積させましょう。

士業の集客は、数字の改善より先に“誰に選ばれているか”を言語化することが重要

いかがだったでしょうか。PV、CVR、ROIといった数字を追いかけることは、集客を運任せにせず再現性を持たせるうえで非常に重要です。 しかし、それらの数字を集客に役立てるためには
なぜその数字になっているのか
自分たちはどのような相談者に選ばれているのか
といった相談者の心理にしっかりと目を向けることが不可欠です。 数字だけではない、その因果関係まで理解した本質的なアプローチこそが、士業の皆様の「受任件数」を大きく伸ばす最大の近道となるはずです。うまく活用して良質な受任を増やす集客を目指していきましょう。

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